日本では、外国の名前をカタカナ表記ではなく、
漢字で表すことがありますね。
たとえば、フランスを「仏蘭西」または一文字で「仏」と書いたり、
ドイツは「独逸」や「独」と書いたり。
そして、さっきもちょっと触れたとおり、その漢字表記から
一文字だけとって、それですませてしまうことも多いですね。
さっきの「仏」「独」がそのいい例ですね。
そういう一文字目は、ふつうは一番目の文字が使われます。
「仏」も「独」も一番目の漢字です。
イギリスだって、「英吉利」と書くわけですから、
一文字であらわすと「英」となります。
さて、一方のアメリカですが、「アメリカ」に漢字をあてると
「亜米利加」です。
でも、漢字一文字であらわすとなると、「米」となりますよね。
(「日米同盟」とかのように、アメリカは「米」で表されます)
どうして、アメリカだけは、二番目の文字を使うんでしょう?
どうして、「亜国」と言わないんでしょうか?
これは、英語の発音がひじょーに深くかかわっています。
「アメリカ」(America)という単語は、二番目の「メ」というところに
アクセントがあります。
そのため、江戸末期~明治のころの日本人は、
Americanという単語を「メリケン」と聞き間違えたそうです。
「メリケン粉」なんて言葉を聞いたことがある人もいるかもですが、
その「メリケン」は、まさにAmericanから来ています。
そんなわけで、「メ」にあたる部分の漢字「米」が
最優先されたというわけなんですね。
ふだんなにげなく接していたこういう言葉から、
日本の歴史が感じられるなんて、おもしろいですよね。
ちなみに、「亜爾然丁」という漢字表記をされる国がありますが、
これ、どこの国だかわかりますでしょうか?
実はこれは「アルゼンチン」のことなんです。
「うーん、言われてみれば、そう読めなくもないかな」
と思いませんか?
ただ、こういう表記から、すぐに国名がわかる明治人は、
すごい人たちなのかもしれませんね。
Macshop国際派スタッフのブログでした(笑)