「ハノイの塔」というパズルをご存知でしょうか?
一度「ハノイの塔」でGoogle検索をしてもらえれば、
どんなセットなのか画像が見れるのですが、
簡単に説明しますね。
3本の杭と、ドーナツみたいに真ん中に穴があいた円盤を用意します。
円盤はどれも大きさが違うものじゃないとダメです。
最初は、すべての円盤が左端の杭に小さいものが上になるように
順に積み重ねます。
円盤は一回に一枚ずつどれかの杭に移動させます。
ただし、小さな円盤の上に大きな円盤を乗せることはできません。
こういうルールで、すべての円盤を右端の杭に移動させるパズルです。
けっこう数学としても取り上げられることが多いパズルです。
このパズル、どうして「ハノイの塔」なんて名前なんでしょう?
このパズルを考え出したのは、フランスの数学者らしいのですが、
この人がインドの寺院で見かけた光景がヒントになったそうです。
「ハノイ」は今のベトナムの首都ですが、この地名は単に
借りてきただけのもののようです。
この数学者の人は、そのパズルで、
「インドのベナレスという町に大寺院があり、
そこには、3本のダイヤモンドの棒があって、
そのうちの1本に、インドの神様は、
世界を創造したときに64枚の円盤を
大きいものから順番に残しました。
僧侶たちはそれを移し替える修行をしていますが、
この修行を終えたとき、
つまり、すべての円盤を移し替え終わったとき、
世界は滅亡します」
という伝説を紹介しています。
なんとも怖い伝説ですが、
これは数学を使って考えると、ちっともおかしな話ではなく、
当たり前な話とわかります。
この「ハノイの塔」、n枚の円盤を移動させるには、
「2のn乗」から1引いた数の分の回数が必要になるんです。
(たとえば、円盤が4枚なら、
2の4乗 = 16から1引いた数の15回動かさないといけません)
ということは、64枚の円盤でしたら、
2の64乗から1引いた数が回数です。
これは計算すると、
18,446,744,073,709,551,615(1844京6744兆737億955万1615)回。
円盤を1回動かすのに1秒かかるとしても、
約5,845億年かかることになります。
ちなみに、宇宙の始まりのビッグバンは、
約137億年前の出来事だと言われています。
う~ん、なるほど、ビッグバンから今までの年数以上かかるなら、
滅亡しても当たり前かもしれませんね。
Macshopスタッフによる数学雑学でした。
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